2011年11月19日土曜日

願い、絆、そして祈り

話は前後しますが、今月15日から5日の日程でブータン王国のワンチェク国王ご夫妻が来日されています。一昨日、つまり17日に国会での演説をされました。その中で国王は「世界は常に日本のことを大変名誉と誇り 規律を重んじる国民 歴史に裏打ちされた 誇り高き伝統を持つ国民 不屈の精神断固たる決意、秀でるために何事にも取り組む国民 知行合一、兄弟愛や友人、ゆるぎない強さを持った国民と認識してきました。卓越性や技術革新が何たるかを体現する体現する日本  偉大な決断と業績を成し遂げつつも 静かな尊厳と 謙虚さを兼ね備えた国民  日本がアジアを導き 世界情勢における日本の存在が日本国民の偉大な業績と歴史をみるにつけブータンは皆さんを支持し応援して参ります。」という演説をされ、震災を経験してとてもナーバスになっている日本人の1人としても勇気付けられました。
変わって18日にはご夫妻自ら、福島県を訪問され、福島県の方々を直接握手し、励まし、津波被害を受けた場所で祈りをささげられました。外務省のHPによりますと、ブータン王国は

1.面積

約38,394平方キロメートル(九州とほぼ同じ)

2.人口

約69.6万人(ブータン政府資料2010年)

3.首都

ティンプー(Thimphu

4.民族

チベット系(約80%)、ネパール系(約20%)等

5.言語

ゾンカ語(公用語)等

6.宗教

チベット系仏教、ヒンドゥー教等

7.略史

17世紀、この地域に移住したチベットの高僧ガワン・ナムゲルが、各地に割拠する群雄を征服し、ほぼ現在の国土に相当する地域で聖俗界の実権を掌握。
19世紀末に至り東部トンサ郡の豪族ウゲン・ワンチュクが支配的郡長として台頭し、1907年、同ウゲン・ワンチュクがラマ僧や住民に推され初代の世襲藩王に就任、現王国の基礎を確立。第4代国王は、1972年に16歳で即位。第4代国王の下で、国の近代化と民主化に向けた粘り強い取組が行われてきた。現国王(第5代目)に、2006年12月王位継承。
(引用終わり)
となっており、非常に人口も少なく、小さい国である一方で、近年の民主化、国民総幸福量等で注目を集めている国でもあります。私が特に思うのは、もし日本で科学技術や工業設備が無くなったらいったい何が残るのだろうかという不安です。ブータンが日本に学ぶべき、近代化や高度な科学技術・学問がある一方で、われわれ日本人はブータンからも、学ぶべき精神性や文化があると思うのです。それを今回の国王ご夫妻の日本訪問でとても強く感じました。ブータン国王はブータンの良きスポークスマンであり、ある意味では広告塔とすらいえる存在でもあります。経済や軍事でのしがらみがあまりない国だからこそ、これを機会に国家関係や絆といったものについて考えてみたいと思います。ちなみに今日は京都・金閣を訪問されたということです。

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